【令和8年熊本地震】2026年7月28日 最大震度7 ― 鹿児島で感じた揺れと、我が家の備えの再確認

※本記事は2026年7月29日時点の情報をもとに書いています。被害状況は今後変わる可能性があります。最新情報は気象庁・熊本県・各自治体の発表をご確認ください。
突然、家が軋んだ
昨日の夕方のことです。
筋トレを終えて、畳に寝転がって休んでいました。体はまだ火照っていて、そのまましばらくぼんやりしていた、そのときでした。
突然、揺れが始まりました。
家が軋む音がします。ミシミシ、というより、家全体が呻いているような音でした。今まで感じたことのない揺れです。
神棚にお供えしていた水と、榊を挿した瓶が倒れて落ちてきました。榊の水が畳に広がっていくのを見ながら、「お祈りが足りなかったのかな」と、そんなことをふと思いました。理屈ではないのですが、そういうふうに思ってしまうものです。
「震度3」ではないよな、と思った
揺れが収まって、急いで地震情報を見ました。
最初に出てきたのは「鹿児島県薩摩地方 最大震度3」。
いや、震度3ではないよな。あの揺れは違う。そう思ってよく調べ直すと、熊本県で最大震度7、マグニチュード7.1と分かりました。
震度3は、7月28日午前9時39分に鹿児島県薩摩地方で発生したM3.7の地震でした。約7時間前に予兆があったということなのでしょうか?
その後の確定情報では鹿児島県内でも薩摩川内市・さつま町・長島町で震度5強を観測しています。
さらにその約2分後、熊本でM4.5・震度5弱の地震が発生。これもはっきり揺れました。地震はまだ終わっていない、とそのとき思いました。
地震の概要(気象庁発表)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生日時 | 2026年7月28日 16時27分頃 |
| 震源地 | 熊本県熊本地方 |
| 震源の深さ | 約16km(暫定値) |
| 規模 | マグニチュード7.1(暫定値) |
| 最大震度 | 震度7(宇城市、氷川町) |
| 震度6強 | 熊本市、八代市、宇土市、美里町、益城町 |
| 震度6弱 | 上天草市、合志市、大津町、西原村、御船町、芦北町 |
| 鹿児島県内の最大 | 震度5強(薩摩川内市、さつま町、長島町) |
| 津波注意報 | 有明・八代海に発表(16:29)→ 解除(18:10) |
国内で震度7が観測されたのは、2024年の能登半島地震以来。熊本県内では2016年の熊本地震以来、10年ぶりです。気象庁は「2016年の熊本地震と似ている」とし、日奈久断層帯の活動の可能性を指摘しています。
なお国土地理院の速報解析では、八代市の基準点「千丁」が水平方向に北東へ約84cm動いたことが分かっています。地面そのものがずれた地震だということです。
10年前の熊本地震と比べてみる
| 2016年(平成28年)熊本地震 | 2026年(令和8年)熊本地震 | |
|---|---|---|
| 前震 | 4月14日 21:26 M6.5 震度7(益城町) | ― |
| 本震 | 4月16日 01:25 M7.3 震度7(西原村・益城町) | 7月28日 16:27 M7.1 震度7(宇城市・氷川町) |
| 震源の深さ | 約12km | 約16km(暫定) |
| 被害の中心 | 益城町・西原村・南阿蘇村(熊本市の東側) | 熊本市南部〜八代平野(熊本市の南側) |
| 特徴 | 同一観測点で2度の震度7(観測史上初) | 発生時刻が夕方。商業施設・工場での被害 |
10年前は、娘が熊本に住んでいて被災しました。
当時のことを娘はこう言っています。「余震が1000回を超えて、日付でいえば2日後──実際には28時間ほど後に、もっと大きいのが来た」と。
最初の地震で「助かった」と思って自宅に戻った人が、本震で被災した。あの教訓は、今回も生きるはずです。最初の揺れが本震とは限らない。 これは10年前に熊本が身をもって示したことです。
熊本の被害状況(7月29日時点)
私の住む鹿児島県出水市に近い八代市周辺で、大きな被害が出ています。
- イオンモール熊本(上益城郡嘉島町)で爆発 ― ガス漏れが原因とみられ、2階部分が崩落。救助された方のうち女性3人の死亡が確認されています。地震発生から30分〜1時間ほど後に起きた爆発とみられ、詳しい原因は調査中です。
- 日本製紙八代工場(八代市) ― 煙突が崩落するなどの被害。工場内に閉じ込められた方がおり、救助活動が続いています。
- 九州自動車道 八代IC付近 ― 高架部分の継ぎ目に段差ができ、ずれ落ちている様子がNHKのヘリコプター映像で確認されました。
- 家屋の倒壊 ― 氷川町では倒壊した家屋が道路を塞ぎ、八代市でも神社の拝殿や鳥居が倒れています。
- 熊本城 ― 石垣の一部が崩れたとの被害情報が出ています。10年前も石垣が大きな被害を受けました。
- 避難所 ― 県内36市町村で466カ所が開設。2180世帯4744人が避難しています(7月28日22時時点)。
- 医療施設 ― 八代市や宇城市など31の医療施設で停電や断水が発生。
被災地は猛暑が続く予報で、気象庁は熱中症への注意も呼びかけています。停電で冷房が使えない避難所は、それだけで命に関わります。
SNSの情報について
私も昨夜はYouTubeやXで情報を追いました。ただ、書いておきたいことがあります。
私自身、最初は「八代市のイオンモールが倒壊した」という情報を目にして、そう思い込んでいました。実際には八代市ではなく嘉島町で、倒壊ではなくガス漏れとみられる爆発でした。場所も原因も違っていたわけです。
災害時のSNSは速いのですが、速いぶん間違いも混ざります。誰かを騙そうとしなくても、伝言ゲームの中でこうしてズレていきます。私は自治会長という立場でもあり、間違った情報を広めるわけにはいきません。気象庁・自治体・NHKなど一次情報で裏を取ってから人に伝える。 今回、自分への戒めとして強く思ったことです。
我が家の備えを再確認した
地震のあと、備えを一つずつ確認しました。
| 備蓄・機材 | 状況 |
|---|---|
| ポータブル電源 | 充電済み |
| LEDランタン | 充電済み |
| 太陽光パネル | 動作確認済み |
| 水 | 約100リットル(やや古い。要入れ替え) |
| 玄米 | 約3kg |
これで4〜5日はしのげるかな、というところです。
ただ、確認して初めて気づくこともありました。水が古い。 備蓄は「置いてある」ことに安心してしまって、中身の鮮度まで気が回らなくなります。ローリングストック(古いものから使って買い足す)を、もう少しきちんとやらないといけません。
猛暑のなかでの停電も、今回の熊本を見ていて怖いと思いました。ポータブル電源と太陽光パネルは、扇風機を回すためにこそ要る。そう考えを改めています。
今すぐできる備えのチェックリスト
- ポータブル電源・モバイルバッテリーを満充電にする
- 懐中電灯・ランタンの電池を確認する
- 飲料水の賞味期限を確認し、古いものから使う
- 風呂の水を張っておく(生活用水として)
自治会長として考えたこと
現在、私は自治会長を務めています。
地震のあと、自治会内を巡回しました。幸い、特に異常はありませんでした。声をかけると、皆さん「揺れたねぇ」と言いながらも落ち着いておられて、少し安心しました。
ただ、一つ引っかかっていることがあります。
先の自治会臨時総会で、私は防災バッグの購入を提案しました。結果は否決でした。「そこまで要らんのじゃないか」という空気があったのだと思います。私自身、無理に押し通すことでもないと考えて引き下がりました。
しかし、昨日の揺れを経験して、皆さんの気持ちも変わっているのではないか。そう思っています。
長く地域に関わってきて思うのは、防災は「必要になる前」にしか準備できないということです。必要になってからでは、もう遅い。そして、必要になる前は、たいてい誰も本気にならない。この難しさを、これまで何度も見てきました。
今回のような揺れは、その「本気になるきっかけ」なのかもしれません。せっかくのきっかけを、無駄にしたくないと思います。
これから注意すべきこと
10年前の熊本地震は、最初の地震のあと、約28時間後にさらに大きな本震が来ました。
今回も、気象庁は同程度の規模の地震への注意を呼びかけています。特に注意が必要なのは次の点です。
- 今後1週間程度、同規模の地震に警戒する ― 特に最初の2〜3日
- 被災した建物には安易に近づかない ― 一度大きく揺れた建物は、次の揺れで倒れます
- 猛暑下の熱中症に注意する ― 停電で冷房が使えない状況が続く可能性があります
- 避難所ではエコノミークラス症候群の予防を ― 車中泊は特に危険です
- ガス漏れに注意する ― 今回のイオンモール熊本の件は、地震そのものより後から来た二次被害でした
熊本の皆さんには、どうかご無事でいていただきたいと思います。八代は出水から車で1時間ほど。決して遠い場所ではありません。
おわりに
正直に言えば、私の近辺も心配です。
日奈久断層帯は南西に延びて、鹿児島県北部にも近づいてきます。今回、薩摩川内市や長島町で震度5強を観測したのも、そういうことなのだろうと思います。
今のところ、我が家にも自治会にも大きな被害はありません。ありがたいことです。
ただ、「今回は大丈夫だった」で終わらせないようにしたい。備えだけは、しっかりとやっておこう。 神棚の榊を立て直しながら、そう思った次第です。
熊本で被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い救助と復旧を願っています。
参考情報(一次情報源)
- 気象庁「地震情報」 https://www.jma.go.jp/bosai/map.html
- 内閣府 防災情報のページ「令和8年熊本地震による被害状況等について」 https://www.bousai.go.jp/updates/r8kumamoto_jishin/index.html
- 熊本県 公式ホームページ
- NHK NEWS WEB「令和8年熊本地震」特設
※災害時は「気象庁・自治体・報道各社の一次情報」をご確認ください。SNSの情報は誤りが含まれる場合があります。



