睡眠について:睡眠学者/柳沢正史さんに学ぶ

みなさんこんにちは。ハウルブログです。今日も元気にお過ごしでしょうか。
人生100年と言われる時代です。還暦(60歳)を過ぎても、まだ残り40年あります。このブログが、還暦を過ぎたみなさまにとって何かのヒントになればと思い、書き続けています。
今日は「睡眠」について書いてみます。
私の人生における艱難辛苦は、2年前に母を見送ったところで一区切りついたように感じています。おかげさまで、今は毎日十分な「睡眠」を取ることができています。
睡眠学者・柳沢正史(やなぎさわ まさし)さんのYouTube動画を見ていると、高齢者の3人に1人は不眠症だと言われているそうです。
私の場合、朝起きて、運動して、食事して、風呂に入って寝るという生活をごく普通に続けているのですが、これだけ多くの方が眠れずに悩んでいるというのは、正直驚きでした。
私の親族にも、睡眠時無呼吸症候群で苦労している人がいます。ただ、ベッドや枕を見直すことで、だいぶ改善したようです。
そこで今回は、柳沢正史さんのYouTube動画から、レム睡眠・ノンレム睡眠の仕組みや、冬眠の可能性についての研究を見ていきたいと思います。
夢を見るのはどうして
夢を見るのは、レム睡眠のときだと言われています。柳沢さんによると、起きている間に見聞きしたことや体験したことが、眠っている間に脳内で「リプレイ(再演)」され、それが夢として現れるのではないか、と考えられているそうです。まだはっきりとは解明されていないものの、記憶の整理や定着に関係している可能性が高いとのこと。
面白いのは、怖い夢や嫌な夢を見ることにも意味があるという話です。現実に起こりうる嫌な出来事への「予行演習」になり、ストレス耐性を高めているのではないか、という研究もあるそうです。「昨日は夢ばかり見てあまり眠れなかった」という方も、実はレム睡眠がしっかり取れている証拠かもしれません。
私たち60代以降にとって気になるのは、レム睡眠と認知症リスクの関係です。柳沢さんによれば、高齢者を長期間追跡した大規模調査で、レム睡眠の割合が少ないほど認知症の発症リスクが高まるという報告もあるそうです。夢をよく見る夜は、むしろ脳がしっかり働いている証拠。そう考えると、少し安心できますね。
人が冬眠するのは可能か
これはSFのような話ですが、実は本気で研究が進んでいます。
もともと人間は冬眠しない動物です。体温が平熱より1〜2度上がるだけでも体調を崩すくらいですから、人間の体で冬眠の研究をするのはこれまで不可能とされてきました。
そこで柳沢さんたちの研究グループ(筑波大学・理化学研究所)が2020年に発表したのが、マウスの脳の中に「Q神経(休眠誘導神経)」という神経があるという発見です。この神経を刺激すると、本来は冬眠しないはずのマウスやラットが、体温と代謝が大きく下がった「冬眠そっくりの状態(QIH)」になることがわかりました。刺激をやめると、1週間ほどで元通りの体調に戻り、体に異常も見られなかったそうです。
この神経は多くの哺乳類に共通して存在しているため、人間にも同じような神経がある可能性が示唆されています。2023年には、この冬眠状態にしたマウスに心臓血管の手術と同じくらいの負荷をかけても、腎臓へのダメージが抑えられたという報告も出ており、実用化に向けて着実に研究が進んでいるようです。
もし人間でも人工冬眠が実現すれば、手術中の体への負担軽減や臓器保存、さらには宇宙飛行士の長期宇宙滞在への応用も期待されています。まだ人間で試せる段階ではありませんが、「還暦を過ぎたら冬眠して長生き」なんて未来も、あながち夢物語ではないのかもしれません。
まとめ
いろいろと難しい研究の話を紹介しましたが、結局のところ、いい睡眠のためにできることはシンプルです。
仕事をして、体を動かして、ご飯をしっかり食べて、眠たくなったら眠る。
この当たり前の毎日の積み重ねが、何よりの快眠法なのかもしれません。柳沢さんのような世界的な研究者が最先端の謎に挑む一方で、私たちにできることは案外昔から変わらない、というのが面白いところです。
みなさんも、今夜はぐっすり眠れますように。
おもしろすぎて眠れなくなる睡眠の話|睡眠学者/柳沢正史 YouTube動画

