【神社とお寺の違いとは?】日本に15万以上ある神社仏閣を深く楽しむための基礎知識

神社仏閣の数
滋賀県の比叡山延暦寺や日吉大社、福岡県の太宰府、宮地嶽神社など行ったが、日本国内にはお寺や神社は、いったいどれくらいあるのでしょうか。
日本全国、どこに行っても神社仏閣は多いなぁという印象です。
実は、神社やお寺の数は全国で15万以上も存在していて、コンビニよりも多いと言われています。今回は、そんな神社仏閣の基本的な違いや、どうしてそんなに数が多いのか、また神道という日本独自の精神文化について、深掘りしていきます。
神社とお寺の違いってなに?
まず、神社とお寺の違いを一言で説明すると、
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神社 → 神道の施設(神様を祀る場所)主として「天照皇大神(アマテラスオオミカミ)」を祀る
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お寺 → 仏教の施設(仏様を祀る場所)釈迦を祀る
です。
🏯 神社とは?
神社は、日本古来の宗教「神道(しんとう)」に基づいて建てられた施設で、自然の中に宿る神様や、ご先祖様・偉人などを祀っています。鳥居をくぐると、そこは「神様の世界」。神聖な空間とされています。
たとえば、伊勢神宮、出雲大社、明治神宮などが有名ですね。
🧘♂️ お寺とは?
お寺は、仏教に基づく施設で、インドにルーツを持つお釈迦さまの教えをもとに、悟りの世界を目指す場所です。中には仏像やお墓があり、葬式や法要などもお寺で行われます。
代表的なお寺には、東大寺、金閣寺、善光寺などがあります。
どうしてこんなに数が多いの?
神社とお寺の数を合計すると、全国で約15万8千件以上。これはコンビニの数(約5万7千店舗)の約3倍!
都道府県別で見ると…
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神社が多い県:新潟県、兵庫県、福岡県
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お寺が多い県:愛知県、兵庫県、東京都
など、地域差もあって面白い。
数が多い理由としては、以下のような歴史背景があります。
🔁 神仏習合(しんぶつしゅうごう)の歴史
日本では、奈良時代から江戸時代まで、神道と仏教が“ミックス”されたような文化が長らく続いていました。これが神仏習合。
たとえば、「八幡神は実は仏教の守護神だった」というように、神様と仏様が同じ場所で祀られることも普通でした。
しかし、明治時代の「神仏分離令」で両者は分けられましたが、現在もその名残はあちこちに残っています。
神道ってそもそも何?
神道は、日本で生まれた宗教で、教祖や教典はありません。
特徴としては…
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自然信仰(山・川・森などに神が宿る)
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八百万(やおよろず)の神々を信仰
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日常生活と深く結びついている
つまり、特別な教えを学ばなくても、初詣に行ったり、お守りを持ったり、七五三を祝ったり…無意識のうちに私たちは神道とつながっているんです。
これは世界的に見ても珍しく、「宗教」というより「生き方」「価値観」と言った方がしっくりくるかもしれません。
御朱印集めの楽しみ
最近は、神社仏閣巡りのブームとともに「御朱印集め」も人気です。御朱印とは、参拝した証として頂ける印章で、神社やお寺によってデザインも個性豊か。
御朱印帳を片手に旅するのも、まるで“心のスタンプラリー”のようで楽しいですよ。
神社仏閣巡りの心構え
せっかく神聖な場所を訪れるなら、ちょっとしたマナーも知っておきたいですね。
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鳥居の前では軽く一礼
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手水舎で手と口を清める
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写真撮影NGの場所ではマナーを守る
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お参りでは「二礼二拍手一礼」
このように心を込めて向き合うことで、より深くその場の空気を感じることができます。
おわりに:身近だけど奥深い「神社仏閣」の世界へ
神社やお寺は、単なる観光地ではありません。そこには、何百年、時には千年以上続く歴史や人々の祈り、自然との調和の精神が息づいています。
神道という日本独自の宗教観を知ることで、日常の何気ない風景が特別な意味を持ちはじめます。ぜひ、旅先では地元の神社やお寺に立ち寄って、静かな時間を楽しんでみてください。