大和言葉:「さゆ」はどうして「白湯」になったか?

人生100年時代です。還暦(60歳)を過ぎても、まだ残り40年あります。このブログが、還暦を過ぎたみなさまにとって何かのヒントになればと思い、書き続けています。
今日は「大和言葉(やまとことば)」について書いてみます。
「さゆ」って、漢字でどう書くんだっけ?
還暦を過ぎて食事に気をつけるようになると、飲み物にも自然と注意が向くようになります。
毎日のようにコーヒーやお茶を飲んでいると、ふと「今日は、お湯だけでいいな」と思う日があります。
これって、「さゆ」って言うんじゃなかったっけ。
……あれ?「さゆ」って、漢字で書くとどう書くんだろう。
調べてみると、「白湯」と書いて「さゆ」と読むのだとわかりました。
白湯(はくとう)ならまだしも、なぜ「白湯」と書いて「さゆ」なのか。漢字と読みがまったく結びつきません。この素朴な疑問が湧き、AIに聞いてみることにしました。
「さゆ」は大和言葉だった
答えを聞いて、なるほどと思いました。「さゆ」は、もともと日本にあった言葉——「大和言葉」だったのです。
一方の「白湯」は、後から中国から入ってきた漢字(漢語)です。意味の近い漢字を当てただけで、読み方は昔ながらの日本語「さゆ」がそのまま残った、というわけです。つまり「白湯」は、見た目は漢字、中身は大和言葉という、和と漢が同居した言葉だったのです。
日本語には、こうして
- 大和言葉……もともと日本にあった言葉(例:さゆ、たずねる、なつかしい)
- 漢語……中国から入ってきた言葉(例:白湯〈はくとう〉、質問する、懐古的)
- 外来語……欧米から入ってきた言葉(例:ホットウォーター)
という三つの層が重なり合っています。「白湯」はその中でも、漢字と大和言葉が一つの言葉の中で結びついた、面白い例だったわけです。
こんな身近な言葉に、こんな成り立ちがあったとは。改めて「自分は日本人なのだ」と、しみじみ感じた瞬間でした。
大和言葉には、他にどんなものがある?
一つ知ると、もっと知りたくなるものです。大和言葉には他にどんなものがあるのか、調べてみました。
普段何気なく使っている言葉の中にも、大和言葉はたくさん隠れています。
| よく使う言葉(漢語・外来語) | 大和言葉 |
|---|---|
| 了解しました | かしこまりました |
| すみません | 恐れ入ります |
| とても | いたく/ことのほか |
| 少し | いささか |
| ちょうどいい | ほどよい |
| 楽しみにしています | 心待ちにしております |
こうして並べてみると、大和言葉には共通して、どこか柔らかく、一呼吸置くような響きがあります。急かされず、こちらの気持ちにそっと寄り添ってくれる感じ、とでも言いましょうか。
「さゆ」を飲みながら思うこと
還暦を過ぎ、コーヒーやお茶ではなく「さゆ」を選ぶ日が増えてきました。派手さのない、ただのお湯。けれど体には一番やさしい。
考えてみれば、大和言葉もそれによく似ています。漢語や外来語のような目新しさはないけれど、じんわりと心にしみる。人生100年時代、これから何十年と付き合っていく自分自身の暮らしにも、こういう「飾らないけれど、しみじみ良いもの」を、少しずつ増やしていきたいものです。
今日は「さゆ」から始まった、大和言葉をめぐる小さな発見でした。みなさまも、普段何気なく使っている言葉のルーツを、ふと辿ってみてはいかがでしょうか。




