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エッセイ

「指導者の条件」著者:松下幸之助を読んでみた

落ち着いたリーダーシップの文字に男性の画像
指導者の条件
noira.0453@outlook.jp
※記事にはアフィリエイト広告が含まれることがあります。

人の世のリーダーになろうと決意して、お酒と交換に読書を選択した。

易経や韓非子、遠野物語などジャンルも様々に読む機会が増えている。

そんな中で「指導者の条件」という本に出会った。

年金生活となり、できるだけ経費を抑えようとメルカリで300円で購入。でも、中身が変るはずがない。貴重な文章を読ませてもらっている。

「指導者の条件」は、著者の松下幸之助氏(Panasonic創業者)が指導者のありかたとして、故事や事例の中から松下幸之助氏の感想を入れた102のアイディアが書かれている。

ひとつひとつ腹落ちさせながら、また、先人の戦略などを参考にしながら、日々の活動に生かしていきたい。

「経営の神様」が語る、指導者の102の心得

松下幸之助氏といえば、一代でパナソニック(旧・松下電器産業)を世界的企業に育て上げた「経営の神様」。晩年にはPHP研究所や松下政経塾を設立し、経営だけでなく「人としてどう生きるか」「人の上に立つ者はどうあるべきか」を生涯かけて考え続けた人物だ。

この本のスタイルが面白い。

中国の古典や日本の戦国武将、明治の偉人など、歴史上の故事をひとつ取り上げ、そこに松下氏自身の経営体験を重ねながら、指導者としての心得を短くまとめていく。1項目が数ページで完結するので、寝る前に2〜3項目ずつ読むのにちょうどいい。まるで102本のショートエッセイ集のようだ。

私が長年親しんでいる易経や韓非子の世界と地続きの話も多く、「あ、この故事は韓非子で読んだな」「これは易経の考え方に通じるな」と、頭の中で線がつながっていく感覚が心地よい。

刺さったポイント

私は元地方公務員で、いまは地元の自治会長を務めている。会社経営とは規模がまるで違うけれど、「人をまとめる」「衆知を集める」「決断する」という点では、悩みの本質は同じだと感じた。

特に腹に落ちたのは、次の3つの視点だ。

1. 衆知を集める

松下氏が繰り返し説くのが「ひとりの知恵には限りがある。だからこそ、みんなの知恵を集めよ」という考え方だ。

自治会の運営でも、これは痛感している。会長がひとりで抱え込んで決めてしまうと、どこかで必ずほころびが出る。総会の前にアンケートを取ったり、役員会で意見を出し合ったり、遠回りに見えても「みんなで決めた」というプロセスこそが、後々の実行力につながる。

トップダウンで引っ張る強いリーダー像とは対極の、「聞く力」を土台にしたリーダー像。これは日本の地域社会にこそフィットする考え方だと思う。

2. 素直な心をもつ

松下哲学の代名詞ともいえるのが「素直な心」だ。

素直というと「従順」をイメージしがちだが、松下氏の言う素直さはまったく違う。私利私欲や先入観にとらわれず、物事をあるがままに見る心。つまり、都合の悪い現実からも目をそらさない強さのことだ。

還暦を過ぎると、経験が増える分だけ「昔はこうだった」「自分のやり方が正しい」という思い込みも増えてくる。だからこそ、この歳になって「素直な心」を説かれると、若い頃に読むよりずっと重く響く。

3. 時を待ちつつ、時をつくる

歴史上の人物たちは、じっと好機を待つ忍耐と、自ら流れをつくり出す行動力の両方を持っていた。この「待つ」と「つくる」のバランス感覚も、本書の大きなテーマのひとつだ。

これは易経の考え方とも深く響き合う。易経は「変化の書」であり、いまが進む時か、退いて備える時かを見極める知恵の宝庫だ。松下氏が古典に学び続けた理由が、易経を読んできた身としてはよくわかる。

ブログ運営でも同じことが言える。記事を仕込んで検索エンジンに評価されるのを「待つ」時間と、自ら新しいジャンルに挑戦して流れを「つくる」時間。焦らず、しかし止まらず。60代からの挑戦にも、そのまま当てはまる教えだ。

300円で買えた「一生モノ」の教科書

メルカリで300円。缶ビール1本ほどの値段だ。

でも、そこに書かれているのは、一代で世界企業を築いた人物が、90年を超える人生をかけてたどり着いた知恵の結晶だ。こんなに費用対効果の高い買い物は、そうそうない。

お酒をやめて読書に替えた選択は、間違っていなかったと改めて思う。酔って忘れてしまう時間が、血肉になる時間に変わった。

まとめ:102の教えを、日々の暮らしに落とし込む

「指導者の条件」は、経営者だけの本ではない。

  • 自治会や町内会など、地域のまとめ役を担う人
  • 職場で部下や後輩を育てる立場になった人
  • 定年後の「第二の人生」で、新しい挑戦を始めた人

こんな人にこそ、じっくり読んでほしい一冊だ。

102の項目すべてを一度に実践するのは無理でも、ひとつでも「今日はこれを意識してみよう」と思えたらいい。

私もこれから、総会の運営や日々の活動の中で、ひとつずつ試していくつもりだ。「経営の神様」の知恵を、鹿児島の小さな自治会で実践する。なんだか、それだけでちょっと面白い挑戦だと思いませんか。

人生100年時代。学びに遅すぎることはない。

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ハウル
ハウル
自由を目指すアラカン
「人生100年時代」をともに生きるあなたへ。
何かヒントになればと思い2022年11月にブログをスタートしました。
旅(神社仏閣巡り)・還暦野球・ゴルフやってます。

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